”地の酒しん”について

2011年6月8日にオープン!

 日本酒と料理を合わせて楽しんでいただける店を目指しております。”酔うためだけ”に飲むのではなく、楽しい時間を過ごすための”良い酔い”に繋がるような…満足度の高いお酒と料理を提供したい、と思っております。

 

そういった意味でも、まずは”トラブルの素”にもなりがちな当店の特徴?注意事項!?

を先にお伝えしておくべきですよね…(^_^;)

 

 当店の「考え」や「想い」をご理解いただければ、と思います。

・店内は禁煙です。

料理や日本酒は味だけでなく香りも楽しんで頂きたいと考えておりおます。

店の外の灰皿はご用意しておりますが、店内での喫煙はご遠慮いただいております。

・ワインがありません。

日本酒との合わせを意識した素材を選び、メニューを構成させて頂いております。

是非料理と一緒に日本酒をお楽しみください。

/////caution!/////

※当店をご利用いただくにあたりまして…

当店はほぼ店主ひとりで営業する居酒屋です。

椅子は17コありますが…席数的は6~8席で満席とさせて頂いております。

無理してご案内しても…誰にも良いことありませんからね(;´∀`)

 

店主は全力で臨んでいるつもり、ですが状況によってはお料理の提供が遅れたり

サービスが行き届かなくなってしまったり…時にはミスもあるかもしれません…。

 

でもやっぱり、数をこなすためだけの

スピード重視の"雑な仕事”はしたくありません

ので、ゆっくりお酒を飲みながらお待ち頂けますととてもありがたいです(^_^;)

 

逆に「サッと食べて帰りたい」という方にはご迷惑をかけてしまうかもしれませんので

そういった方には当店ではなく他の飲食店をご利用頂くことをおすすめ致します。


地の酒しん

〒146-0083 東京都大田区千鳥1-18-8 第三正和コーポ103

tel&fax:03-6410-2992

●営業時間

17時30分 open 24時 closed

※最終入店時刻:火~木曜 22時 金・土曜 22時30分

L.O.【food・drink】23時

●定休日:日曜・月曜日

●席数

カウンター:9席

テーブル(4人掛け):2卓

●席料・お通し

お一人様500円頂戴しております

●決済方法

・現金

・クレジットカード【JCB  AMERICAN EXPRESS  VISA  MASTER CARD  DISCOVER  DINERS CLUB  UNIONPAY  銀聯】

・交通系電子マネー

・PayPay

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【オープンまでの私のストーリー】

 

両親も飲食店を経営していました。

特に「後を継ぐ」と思ったことはありませんでしたが、飲食という世界は子どもの頃から常に身近に存在していました。

 

小学校、中学校、高校と進んで、大学は…受験に失敗して(泣)でも”料理””ではなく”簿記”の専門学校に行きました。まずは基本の簿記を勉強するクラスに入り、朝から晩までがっつり勉強しました、というよりさせられました。

おかげで日商簿記1級を獲得し、さぁ次は税理士の試験を受けるクラス…と本来はなるんですがそちらには行かず、情報処理のクラスに移りました。もともとコンピューター関係は好きだったので、勉強も面白かった。資格も(今もあるのかなぁ…)情報処理技術者I種というヤツを取ることができました。

 

就職活動してなんとなく就職も決まって卒業式して3月の末、母親が倒れて、そのまま亡くなりました。

 

両親が二人でやってた店、父親ひとりじゃ営業できないからと就職を辞めて実家の店を手伝うことになりました。

飲食やるつもりなんてサラサラ無かったので、最初は嫌でした。

3年くらい、ずーっと嫌でした。親友と飲みに行くと毎回必ず「あの頃のお前は…ずーっとイライラしてたもんなぁ」と20年近く経った今でも言われます。

 

でもある時フッと、料理を作るのが楽しいと思えるようになりました。

日に日に、堰を切ったようにどんどん楽しくなっていきました。

専門書を買ったりしましたが、やっぱりなんかちょっと違う。

もっといろんな料理を勉強したい、と思うようになり、ちょうど弟が卒業のタイミングだったので実家の仕事を弟に押し付けて(笑)、自分は家を出ることにしました。

 

持ってたクルマを売って敷金礼金を作って、荷物は服と本くらい。友人からいらなくなった小さい冷蔵庫もらってそれら全部ワンボックスに乗せて、実家から1往復して引っ越し完了。都内・大田区に引っ越して、それから住まいは大田区一筋!

 

自分が必要だと思う技術や知識を求めてその都度「居酒屋」だったり「料理屋」だったり、いろんなトコで働きました。中でも銀座の料理屋で働いてた時の「この人は凄い人だったんだろうなぁ」と思う親方の親方…先代の親方っていうんですかねぇ、会った事は無いんですけど尊敬する料理人の一人ですし今の自分の仕事のベースになっている、と(勝手に)思っています。まだまだ足元にも及ばないとも思ってますけれど…。

 

2010年の12月頃、きっと今なんだな、と思う出会いがありました。そろそろ独立したいよなぁ…と漠然と思っていたそのタイミングで、仕事に向かおうと玄関を出たそのタイミングで、目の前でポストに何かを入れようとしている人がいました。挨拶され名刺渡されました。銀行の営業の人でした。「何かあれば…」と言われたので、即その場でお金を借りる相談をしたいと伝えました。すぐにいろいろ手配してくれて、大田区の創業融資の話も教えてもらい、産業プラザに話を聞きに行きました。

 

2011年の2月、それまで働いてた店を”退職”し、店作りの準備を始めます。貯金といってもそんなにあるわけではないし、探していたエリアに物件は少なく、やっと見つけた場所は(今の場所ですが)中ガランと何も無しのスケルトン。1から思い通りに全部作れる、と言えば聞こえは良いですが居抜き物件よりはるかにお金が掛かります。

何件もの内装業者さんと話して大まかに予算がわかり、いくらくらい借入しなければいけないかがわかりました。

 

3月11日、その金額を創業融資として申し込むために産業プラザに行きました。銀行から用意してもらった書類にハンコを押してもらい、担当の方に「頑張ってください!」と励まされ、帰りに一時停止を無視して横切ってきた自転車に衝突してひっくり返り、こちらの自転車若干壊れ「すみません」と謝られ、「俺がクルマだったらあなた死んでますよ、一時停止くらい守ってください」と転んでひっくり返った状態で相手(あちらは転んでなかった!)に言った、のは懐かしい思い出です。

 

ハンコを押してもらった書類を銀行に届け、家に帰ってホッと一息ついたところで、揺れました。3.11…東日本大震災です。

初めて”訓練じゃない”子どもの引き取りに自分は小学校に、妻は保育園にいきました。

 

金曜日の午後でしたか、土曜日曜過ぎて、月曜の朝一に銀行の担当の人が家に来ました。

「こんな状況なんで、やめるならうちは全く構いませんが」と言われました。

辞める気は全くなかったのでその旨伝えました。「ではこのまま進めます」と帰っていかれました。

 

店作りがスタートするも…資材集めが大変でした。震災の仮設住宅が優先されるので、必要な資材がなかなか揃わない、集まってこない。ココができないと次に進めない、という状況も生まれるので、そうすると作業は中断。当初1ヶ月くらいで出来る予定だったものが倍以上、2ヶ月以上かかってしまいました。保健所が来て、保証協会の担当の人が来て、6月5日になんとか引き渡しまでこぎつけました。さあこれから営業のための準備、しっかりと準備したい半面ここまで時間が掛かり過ぎてるのもありなるべく早くオープンしたい。ちょうど3日後の8日が末広がりの「八」で「大安」だったのでココでオープンしよう!とそれこそ寝る間も惜しんで準備しました。不完全ではありましたが、なんとか2011年の6月8日にオープンさせて頂くことができました。

 

オープンの日、前の店に来てくれてたお客様が「待ってたよ」と来てくれたこと、本当に嬉しかった。今でも忘れられません。

 

オープンして1ヶ月くらいは前の店からのお客様が多かったでしょうか、それから少しずつ新しいお客様も増えて…ご近所にお住まいの方だったり、たまたまFacebookのタイムラインに流れてきた投稿を見てだったり、掲載された雑誌を見てだったり。現在は遠くに引っ越してしまっているのにも関わらずわざわざ電車で時間かけて来てくれる方もいらっしゃったりします、本当にありがたいです。

 

「3年続くのは3割、10年続くのは1割」と言われる飲食業界でここまで続けてこられたこと、たくさんの方の支えには本当に感謝してもしきれません。

これからも続けていけるように、帰りに「おいしかった」と言って頂けるように、いままで以上に満足度を高めていけるように、頑張ります。

 

                            地の酒しん 店主 新保雅敏